!SE , ピーン @心の声 主人公(女性)の名前を入力してください……。 !ミニゲーム/文字入力 , カナ , 主人公(女性)の名前を入力してください……。 \n   \c[1]\f[18]無入力の場合『ナナシ』になります。 !パラメータ変化 , 主人公 , 表示名 , ${ミニゲーム:文字入力} , !条件分岐 , ${ミニゲーム:文字入力} , , と同じ !文字列操作 , ${主人公:名前} , = , ナナシ !条件終了 !文字列操作 , ${クイーン:名前} , = , 武運部女生徒 !シーン服装変更 , 制服 !BGM , エンド2 @心の声 2033年2月14日――。 @心の声 これは、シルフェイド島を襲った 謎の生命体との戦いが終息し、一週間が過ぎた頃のお話……。 !移動 , 公安本部室 , !ウェイト , 10 !ウェイト , 10 !ウェイト , 10 !ウェイト , 20 @心の声 ここはシルフェイド学院公安本部室――。 現在、臨時職員会議が開かれていた。 !ウェイト , 10 @学院長 ――教員諸君、昨年から発生していた シルフェイド島と外部への隔絶及び それに伴う謎の生命体との戦い。 @学院長 それらは無事に、 収束しつつあるということを、 まず、最初に報告させていただきたい。 @学院長 その際、謎の生命体の母体と思しき者に 接触、及び保護したが、詳しい事は現在 バルト教授に調査をしてもらっている。 @学院長 ……この成果は学院生は勿論のこと、 教員諸君、シルフェイド島全住民も含め、 みなの協力のおかげである。 @学院長 私からも、 感謝の言葉を並べさせてもらう。 !ウェイト , 10 !ウェイト , 10 @学院長 これらの件については完全に解決したことが 分かり次第、学院生達にも\r[通達,つうたつ]する。 @学院長 そして教員諸君は戦いに参加してもらった 学院生達への精神的なケアを 忘れないでもらいたい。 !ウェイト , 10 !ウェイト , 10 @学院長@困る さらに、武術運動部の生徒たちは、 来年度まで、公式試合は中止とする。 武術運動部生徒の者たちには心体共に 休息を取るよう指導していただきたい。 武術運動部顧問は\r[留意,りゅうい]するように。 !ウェイト , 10 !ウェイト , 10 @学院長@困る ……彼らはまだ若い『子供』たちだ。 今回の事件で心に深い傷を負ってしまった 生徒もいることだろう。 @学院長@困る これは、切迫していたとはいえ、 学院生たちの善意につけ込むような 発言をしてしまった私の責任でもある。 @学院長 ……まことに申し訳ないが、 教員諸君も学院生達の不安や恐怖を 取り除いてやってほしい。 !ウェイト , 10 !ウェイト , 10 @学院長 ……話が長くなってしまったな。 本日の職員会議はこれで解散とする。 @心の声 教員たちが起立し、学院長を見送る。 !SE , 硬い足音 !ウェイト , 10 !ウェイト , 10 !ウェイト , 10 @心の声 学院長が出ていった後、 教員たちは相好を崩し口々に雑談を始めた。 @ジュド ふぅ…… 学院長にしては久々に長い話でしたね。 @エージス@困る あんな事態があった後だ。 長くもなるさ。 !BGM , コミカル1 @イシュテナ そうですね……。 まさか\f[30]3分\f[24]も 話されるとは思いませんでした。 @ジュド ええ、いつもならば\f[30]1分未満\f[24]で 終わりますからね……。 @エージス@困る 開口一番、 「教員諸君らならば分かってるはずだ!」 とか言って帰っちまった時もあるしなぁ。 @イシュテナ@困る 言いたいことは、 何となく分かるのですけどもね……。 @エージス@困る ここの学院長って、 よく考えなくても普通じゃあねぇよな。 @ジュド@困る ……学院長も 変わったお方ではあるからな。 よい\r[人柄,ひとがら]であることは間違いないのだが。 !BGM , 穏やか1 @イシュテナ@困る ええ、そうですね……。 そうそう、それと。 @@ 学院長、暇を見つけては学院生の 保護者のお宅に、直接訪問し、 謝罪に回っていらっしゃるみたいですよ。 怪我をされた生徒には 学院長自身の私財から \r[見舞金,みまいきん]を出されているみたいですし……。 @エージス@驚く はぁ!? マジかよ。 そこまでするかね……。 ありゃ事故みたいなもんだろ……。 @ジュド@ まぁ、学院長はあれでいて、 学院生を思い過ぎている面が ありますからね。 良くも悪くも……と言っては失礼かな? @イシュテナ@笑顔 いいえ、振り回されている私たちも 迷惑を\r[被,こうむ]っているわけですしね。 @イシュテナ@笑顔 多少の文句は言ってもいいはずですよ。 学院長の下で働いているときには ですけれども。 @エージス@笑顔 ……そうだな。 @ジュド@笑顔 それについては私も同意します。 !ウェイト , 10 @イシュテナ@困る そうだ、\r[職員会議録,しょくいんかいぎろく]作らないと……。 一ページにも満たなそうですけども。 @ジュド@笑顔 はは、よろしくお願いしますね。 さて、エージス先生、行きましょうか。 @エージス@笑顔 ああ、行こうぜ。 !移動 , 廊下 , @ジュド ……エージス。 先程学院長から言われた通り、 来年度までは生徒たちの自主練という形で 進めていこうと考えているんだが。 @エージス ああ、その方向でいくかね。 詳しいことはお前さんに任せるぜ。 @ジュド 貴様……また私に押し付ける気か。 まったく……。 @エージス@笑顔 はは、さすがにコイツに関しちゃ冗談だよ。 しっかしガキどもは元気というか なんと言うか……。 @心の声 奇しくも、今日はちょうど、 バレンタインデーだった。 @心の声 学院生たちも、ややも浮ついた 雰囲気をまとっていた。 @ジュド@笑顔 塞ぎ込んでいるよりはいいであろう。 ……では、また。 @エージス@笑顔 確かにそうだな。 ジュド、またな。 !SE , 硬い足音 !ウェイト , 10 !ウェイト , 10 !ウェイト , 10 @心の声 エージスはジュドが立ち去るのを見送っていると ジュドに何かを手渡そうとしている 武術運動部女子生徒が居ることに気づく。 @クイーン あの……ジュド先生! @ジュド む、どうした? @クイーン その、これ、チョコレートですっ! 良かったら食べてください。 @ジュド ああ、今日はバレンタインデーか、 生徒から貰うのは初めてだよ。 ありがとう。 @クイーン い、いえ! 先生には、 いつもお世話になってますから! @ジュド はは、まぁ私は教師ゆえ、 お返しはできないからな。 それは了解して欲しい。 @クイーン いえ、食べて頂けるだけで嬉しいです! @ジュド@笑顔 そう言ってもらえると助かるよ。 !ウェイト , 10 @クイーン ――あ、ジュド先生、私からも……。 @心の声 エージスは、生徒たちから チョコレートを貰うジュドを、微笑ましく見守ると共に、 胸中には若干複雑な気持ちが渦巻いていた。 ジュドは同僚のエージスから見ても、誠実な顧問であり、 生徒からの相談も嫌な顔一つせず、応対をしている姿がよく見られた。 エージス自身も、ジュドに頼りっぱなしなのは自覚もしていたが。 @エージス@困る (強いやつみると、どうしようもなく ワクワクしちまうんだよなぁ) @心の声 そんな子供のような感情。しかしその感情を否定せずに、 指導し続けてきた結果が今だった。 @心の声 それに関しては後悔していなかった。 同僚のジュドに面倒事を押し付けている、 そう自覚つつも自分の思い通りに教えられる環境に満足していた。 @エージス@困る (ま、これも\r[因果応報,いんがおうほう]……違ったか? ジュドが慕われんのも当然だな) !ウェイト , 10 @主人公@笑顔 (ツンツン)   ←エージスの背中をつついている !ウェイト , 10 @エージス@ (今日は鍛錬、誰か来るかねぇ) !ウェイト , 10 @主人公@ (ツンツンツンツン)    ←つついている @エージス (つっても、自主練だからなぁ、 来る奴といえば……) @主人公@怒り (ツンツンツンツンツン!)   ←激しくつついている @エージス@驚く おう!? なんだ、${主人公:名前}じゃねぇか。 @心の声 彼女――${主人公:名前}は、今現在、 エージスが教えていて最もワクワクする 生徒の一人であった。 #一応Sランクもありますがなんとなく非公式な感じでもあるので。 @心の声 ${主人公:名前}はこの一年で、 武術運動部最高ランクであるAに到達した。 そして、武術運動部最強と言われていた 2年生のナダを、激戦の上に打ち倒し、 見事に優勝をかっさらったのであった。 @心の声 1年生にしてAランク覇者。 前代未聞の快挙であった。 @心の声 そして先の謎の生命体との戦いの折にも、 彼女は自ら志願し、最前線に立ち、 武運部の仲間と共に死線をくぐり抜けていた。 @心の声 エージス自身も、${主人公:名前}と真剣勝負をしたことがあり、 ${主人公:名前}はエージスを打ち倒していた。@ エージスは心の底から驚愕した、こんな人間がいたとは、と。 @エージス@笑顔 どうしたよ、また鍛錬の予約か? お前さんなら大歓迎だぜ。 @心の声 ${主人公:名前}は戦いが終わった今でも、毎日のように鍛錬に励んでいた。 まるで、まだ戦うべき敵が残ってると言わんばかりの真剣な表情で。 もともと、${主人公:名前}はあまり表情というものも見せず、 自己主張も少なく、目立つような人物ではなかった。 エージスのクラスに入ってきた時も、 大丈夫なのかとエージスが心配するほどだった。 しかし、半年もたたないうちにその認識を覆されたのだ。 エージスがワクワクしない理由もない。 @主人公 (フルフル)    ←首を横に振っている。 @エージス@困る ん? 鍛錬じゃなきゃ……なんだ? @心の声 よく見ると、${主人公:名前}の手には 可愛らしく包装された箱を持っていた。@ そして、その箱をエージスに手渡す。 @エージス ん? なんだ? @主人公@照れ その、チョコレート……です。 今日、バレンタインデー……ですから。 @エージス@驚く え、チョコレート? @主人公@照れ (コクコク)    ←頷いている。 @エージス@照れ しょ、しょうがねぇなあ。 @エージス@照れ いま昼休みだしな、 チョコの一個くれえ 食ってもいいだろ。 @心の声 エージスはそう言ってから、 ${主人公:名前}の頭をワシワシと撫でた。 @主人公@照れ …………。 @エージス@ガーン (やっぱ頭へこんでんなぁ……) @心の声 彼女はエージスの娘――メアリーが 不良たちに襲われているのを、助けようとした際に、 不良たちの手により大怪我をしていた。 頭が陥没するほどの怪我、それにもかかわらず${主人公:名前}は生きていた。 一見してなんの後遺症も残っていないようにも見えたが、 それでも頭部の大怪我の痕を見るたび、エージスは自身に怒りを覚える。 @エージス@困る (こいつだって、 嫁入り前の女だってのによ…… とんだ馬鹿教師だぜ、俺は……) @心の声 真っ先に自分が駆けつけられていれば。 メアリーに遅くまで学院に残らないように言いつけておけば。 そんな、後悔の念ばかりが募る。 @主人公@照れ 今日も鍛錬……お願いしますね。 @エージス@笑顔 おう、付きっきりでやってやんぞ。 ……ま、本当のこと言うと、ここんとこ シロとナダくらいしかこねぇんだけどよ。 @エージス@困る ジュドのほうも 生徒はあんま来てねぇみたいだしなぁ。 @主人公@照れ そうなんですか、では……。 @エージス@笑顔 おう、またな。 !SE , 硬い足音 !ウェイト , 10 !ウェイト , 10 !ウェイト , 10 @エージス へへっ、こういうの貰えんのも、 やっぱ嬉しいもんだな。 しかし、あの表情は……。 @心の声 今は亡き妻の、若い頃にそっくりだった。@ などとは、間違っても口にだせなかった。 @心の声 しかし、そんな既視感を覚えるほどに、 ${主人公:名前}の表情は本気に見えたのだ。 @エージス@笑顔 ま、娘と同じ年頃の教え子なんざに 間違いは起こさねーけどよ。 @心の声 そう、念を押すように言葉を出してしまった自分自身に、 エージスは苦笑した。 @エージス さて、と、そろそろ昼休みだな。 @心の声 昼休み―――。 ${主人公:名前}のチョコレートに舌鼓を打つ、 というプランもあるにはあったが、エージスには他にすることがあった。 @心の声 昨晩、エージスの娘メアリーはそれこそ近寄りがたく、 花も恥じらい散らんばかりの幸せに緩んだ表情で チョコレートを作っていた。 @心の声 それは、明らかに恋をしている女の表情だった。 @エージス@特1 あのチョコを誰にあげるかは知らねぇが、 メアリーにちょっかいを出した下衆野郎は ぶっ殺さねぇといけねぇなぁ……。 @心の声 過保護過ぎる、そう同僚のジュドに 何度も言われていたが。@ エージスにとってメアリーは大切な一人娘だ。 @エージス@ しかし……どいつなんだ。 @エージス@驚く ……もしかして、シロか!? @心の声 ありえないことではない、と思った。 武術運動部の生徒の一人であるシロは、 真面目という言葉がピッタリ当てはまるくらいの人物。 @心の声 しかしその裏では……という可能性も捨て切れない。@ 結局、それはエージスの 思い込みの激しさからくるものでしかなかったが。 !エフェクト , フェードイン黒 , 30 !エフェクト , フェードアウト , 30 @エージス@ さて、シロは……。 お、いたいた。 @心の声 武術運動部6組のクラスへ向かう途中、 エージスは運良くシロを見つけることが出来た。 同じ武術運動部の茶太郎と一緒にいるようだ。 しばらく観察していると、 シロは武術運動部の女子生徒から、声をかけられていた。 茶太郎は気を効かせたのか、シロから離れる。 @エージス@困る 案外……モテるのか、アイツは。 @クイーン シロくん、その……これ。 @シロ ん、どうしたんだい? @クイーン その……チョコレート……。 !BGM , コミカル1 @シロ@笑顔 ん……? そういえばバレンタインデーだったね。 誰に渡せばいいの? @クイーン えっ……? @茶太郎@困る (えっ!?) @シロ@笑顔 ん……? 届ければいいんだよね? 誰にだい? !ウェイト , 10 @心の声 相手を小馬鹿にしている、そう捉えられても仕方のない言動。 しかし残念なことにシロは真面目に答えていた。 !ウェイト , 10 @クイーン ……シロくんの馬鹿ー! !SE , 衝突 !エフェクト , シェイク横 , 30 @シロ@ガーン \f[32]ぶえーー!? @茶太郎@困る シロー!? @クイーン もう…・・・知らない! !SE , 硬い足音 !ウェイト , 10 !ウェイト , 10 !ウェイト , 10 @シロ@驚く あ、あれ? 僕なんか悪いこと言ったかな? @茶太郎@困る いや、お前そのものが悪い。 ……つーかお前はいいよなぁ。 モテてさぁ……。 @エージス@困る どんだけ鈍感なんだよシロ……。 とりあえずこの線は消えたけどよぉ……。 あの女の子泣いてたじゃねぇか、 ……まったく。 !ウェイト , 10 !ウェイト , 10 !BGM , 穏やか1 @エージス@ と、ここで油売っている場合じゃねぇな。 メアリーはどこにいやがるんだ……? !エフェクト , フェードイン黒 , 30 !エフェクト , フェードアウト , 30 @エージス@ お、あれは……。 @メアリー@怒り …………。 @心の声 偶然にも、エージスはメアリーを見つけることが出来た。 メアリーはそわそわとしながら、誰かを探している様子だった。 手にはチョコレートと思しき箱を持っている。 !ウェイト , 10 !ウェイト , 10 @心の声 しばらくすると目的の人物を見つけたのか、 メアリーはその人物に駆け寄る。 肝心のその人物は……。 !BGM , ラーララー @メアリー@照れ あ、${主人公:名前}さん……。 @エージス@驚く (……えっ) @主人公 ? @メアリー@照れ これ……どうぞ @エージス@驚く (えっ) @主人公 !! @メアリー@照れ ふたりだけの……秘密、だから……。 @エージス@ガーン (えっ) @主人公@照れ ……。 @メアリー@照れ じゃあ、また……。 グラウンドで……。 !SE , 硬い足音 !ウェイト , 10 !ウェイト , 10 @主人公@照れ ……。 @心の声 急ぎ足で立ち去るメアリーを、 ${主人公:名前}は顔を赤らめて見送っていた。 !BGM , 緊張感2 @エージス@ガーン え、えっ? @心の声 エージスが見たメアリーの表情、遠くからではあったが、 今は亡き妻が若いころ、エージスに見せた表情にそっくりだった。 @心の声 偶然か、必然なのか……。 それは、先ほど${主人公:名前}がエージスに見せた表情にも そっくりだった……。 @エージス@ガーン え、えぇ、ええええ!? !ウェイト , 10 !ウェイト , 10 @ジュド@困る エージス……お前、さっきから 学院中をうろついてるみたいだが、 お前は何をやっているんだ。 @エージス@ガーン う、うるせー……。 !エフェクト , フェードイン黒 , 30 !移動 , 森林公園 , 夜 !BGM , 悲しげ1 !エフェクト , フェードアウト , 30 @心の声 そんな感じで一日は過ぎ、武術運動部の鍛錬も終えて、 エージスは帰路についていた。 @エージス@困る …………………。 結局、鍛錬に集中出来ねかったなぁ。 @エージス@ガーン しかし……昼休みのは何だったんだ。 @エージス@困る まぁ最近は友チョコとかいうのも あるみたいだから……。 けど、なぁ。 @心の声 メアリーの表情は、明らかに友だちのソレではなかった。@ それがエージスの心に引っかかり続けている。 @エージス@困る ……ま、メアリーとはとりあえず 普通に接するかねぇ。 !服装変更 , メアリー , 私服 !移動 , エージス寿司 , !BGM , 穏やか3 @メアリー@笑顔 あ、お父さん、おかえりなさい。 !ウェイト , 10 @エージス@困る お、おう、ただいま……。 @メアリー ……お父さん、どうかした? なんだか疲れてる……? @エージス い、いやそんなことはねぇぜ。 仕込み、やっておいてくれたのか? @メアリー@笑顔 うん、お父さんが準備できれば すぐにでも開店できるよ。 @エージス@笑顔 へへっ、いつもありがとな。 おめぇはホント、自慢の娘だよ。 !ウェイト , 10 @メアリー@特3 褒められたって何も出ないよ。 あ、そうだ、お父さん、これ……。 !ウェイト , 10 !ウェイト , 10 @心の声 メアリーは、テーブルの上に置いてあった、 丁寧に包装された箱を手に取り……@ エージスにそっと、手渡した。 @メアリー@笑顔 はい、お父さんもどうぞ。 @エージス@驚く ……こいつは? @メアリー@笑顔 ほら、今日バレンタインデーだから お父さんにもどうかなって思って。 @エージス@驚く へ……!? @メアリー@驚く え、えぇっと。 こ、こんな年になっても渡す 子供って少ないの……かな……? @エージス@困る い、いや、そんなこと、ねぇぜ…… でも、なぁ……メアリーが……。 メアリー……お前が……。 @メアリー@困る お、お父さん、 そんな……泣かないでよ。 恥ずかしくなっちゃうから。 @エージス@特2 これが泣かずにいられるかよ…… メアリーから貰ったの、 ずいぶんと久しぶりじゃねぇか……。 @メアリー@特1 あ……うん、そうだったね……。 @エージス@特2 ありがとうな……メアリー……。 @メアリー@特3 もう、お父さん子供じゃないんだから、 そんなに泣かないで…… ほら、もうお客さん来ちゃうよ? @心の声 そう言うと、メアリーはエージスの背中を 優しく、ポンポン、と叩いた。 @エージス@特2 お、おう……。 @メアリー@笑顔 ……。 じゃあ、着替えてくるね。 !BGM , @心の声 メアリーはふと、エージスの 懐が膨らんでいるのを見つける。 @心の声 そして、それが綺麗に包装された箱だということに、気づいた。@ メアリーの、娘ならではの好奇心が刺激されてしまった。 @メアリー@笑顔 ……あれ?  お父さん、この箱って。 @エージス@驚く あっ!? @メアリー@笑顔 お父さんもなんだかんだで 慕われてるんじゃない。 ……誰からのなんだろ。 @エージス@驚く メアリー、それはやめろ! @メアリー@笑顔 ほらほら、照れない照れない。 そんな焦るような…………。 @心の声 綺麗に包装され、リボン結びになっていた 紐の部分に、メッセージカードが挟まっていた。@ そのメッセージカードを、メアリーは読んでしまった。 !BGM , 危機 @メアリー えぇっと……なになに。 @メアリー@特1 「${主人公:名前}よりエージス先生に、  愛を込めて、キャピッ☆」……。 @エージス@ガーン (キャピとか古っ!?) @エージス@ガーン メ、メアリー、お父さんは別に……な? ${主人公:名前}が渡してきただけだから……な? !ウェイト , 10 !ウェイト , 10 !ウェイト , 10 @メアリー@怒り ねぇ、お父さん……。 !ウェイト , 10 @エージス@ガーン は……はい。 @メアリー@怒り ……崖で待ってるから、 あとで来てね。 @メアリー@怒り これは……勝負、だからね。 待ってます。 @エージス@驚く メアリー! ちょっま! !SE , 硬い足音 !ウェイト , 10 !ウェイト , 10 !ウェイト , 10 @心の声 メアリーはそう言い残すと、 木刀を持って外に出ていった……。 !ウェイト , 20 !SE , ピーン @なし メアリーに挑戦できるようになりました。 自由行動で高級地区の「\c[1]崖\c[0]」に 行くと、挑戦が可能です。 !ウェイト , 20 @エージス@ガーン え、え……? !SE , ピーン @なし メアリーに挑戦できるようになりました! 自由行動で高級地区の「\c[1]崖\c[0]」に 行くと、挑戦が可能です!! !ウェイト , 20 @エージス@ガーン いや、え? !SE , ピーン @なし メアリーに挑戦できるようになりました!! 自由行動で高級地区の「\c[1]崖\c[0]」に 行くと、挑戦が可能です!!! !ウェイト , 20 @エージス@ガーン いや、繰り返さないでいい……。 どうすればいいんだこれ……? オレ、どうしたら……。 !ウェイト , 40 !エフェクト , フェードイン黒 , 40 !BGM , 意識の海 !移動 , 意識の海 , !背景,Graphic\BackGround\星雲+1.png,4,-2 !フォグ,Graphic\BackGround\星雲+2.png,8,-4 !エフェクト , フェードアウト , 40 @心の声 場所は変わって、意識の海――。 @サラ@笑顔 こんなこともあったんですよ……。 ふふっ、似た者同士の親子というものは とても微笑ましいものですね……。 !BGM , コミカル1 @ラクーン@ガーン 微笑ましくないよ!? 物凄く間違った修羅場になってるよ!? @ファング@ガーン なんなのだ、この結末は……。 @アウル@ガーン ……実を言うと私はこの時、 ${主人公:名前}さんのトーテムでしたが…… こんなことになっていたんですね……。 @サラ@怒り ええい! うるさいですね! 私はこの一ヶ月後に殺されるんですよ!? すっごい痛かったんですからね!? @アウル@ガーン 突然意味不明な キレ方しないでくださいよ! @ファング@困る それにしてもこれ、 一体どうなるんだ……? @ラクーン@困る 致命的な亀裂が出来たような 気がするんだけど、この親娘。 大丈夫かなぁ? @サラ@笑顔 大丈夫ですよ、 どーせ${主人公:名前}さんも 二ヶ月後には消えていますし。 @アウル@ガーン 身も蓋もないこといわないでください! 全然大丈夫じゃなさそうですよおおお!? @サラ@笑顔 結局${主人公:名前}さんが別れを告げたのは アルバートさんでしたよ、と。 @ラクーン@ガーン 悪女だーー!? !SE , ピーン @心の声 おしまい。